「肝に銘じる」は目上に失礼?正しい敬語と言い換え例文を徹底解説
「肝に銘じる」は目上に失礼?正しい敬語と言い換え例文を徹底解説とは一体何なのか? 詳しい意味を丁寧に紐解いて紹介します。
「肝に銘じます」と丁寧語の「ます」を付ければ、上司や取引先などの目上の人に対しても問題なく使えると考えがちです。しかし、現代のビジネスマナーにおいて、この言葉を目上の相手にそのまま返すことは「好ましくない」「失礼にあたる場合がある」と判断される傾向が強まっています。
その決定的な理由は、「肝に銘じる」が本質的に「自分自身の心構え・内省」を述べる自己完結型の表現であり、相手を立てる敬意(謙譲や尊敬)の要素を含んでいない点にあります。上司からの叱責に対して「肝に銘じます」と答える行為は、相手の指導内容を客観的に受け止めて「自分で自分に言い聞かせます」と宣言している構図に近く、受け手によっては「どこか他人事のようだ」「対等な立場で納得しているだけに見える」という違和感を抱かせます。
さらに、近年ビジネスチャットやメールで散見されるのが「肝に銘じさせていただきます」という表現です。「〜させていただきます」を付与することでより丁寧な敬語に昇華させようとする意図が窺えますが、これは日本語文法上、「相手の許可を得て行う行為」に対して使う謙譲語です。「自分の心に刻み込むこと」に相手の許可は本来不要であるため、過剰敬語かつ不自然な言い回しとなり、言語感覚の不自然さを露呈させてしまいます。