ジミー大西の絵はなぜ高額?岡本太郎の絶賛と引退・復活の真相
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ジミー大西氏が本格的に絵画の道を歩むきっかけとなったのは、1990年代初頭のテレビ番組の企画でした。そこで披露された自由奔放なスケッチを目にしたのが、他ならぬ岡本太郎氏です。岡本氏はジミー氏の作品に宿るプリミティブ(原初的)なエネルギーに強い衝撃を受け、すぐさま直筆の手紙を送り届けています。
手紙に記されていたのは「君は画家になりなさい。キャンバスからはみ出せ」という、既成の美術教育を受けていない人間への最上級の賛辞でした。美術史の文脈において、正規の美術教育を受けずに内なる衝動だけで描き殴る表現は「アール・ブリュット(生の芸術)」や「アウトサイダー・アート」と呼ばれ、ジャン・デュビュッフェらをはじめ世界中で極めて高く評価されてきました。岡本太郎氏は、ジミー氏の中に計算や打算が一切存在しない「純粋無垢な衝動」を瞬時に見抜いたのです。
その後、1996年には芸能活動を休止してスペイン・バルセロナへ渡航。ピカソやダリ、ガウディを生んだカタルーニャの強烈な太陽と色彩を浴び、ジミー大西氏の画力は爆発的な進化を遂げました。代表作とされる『野良犬』や『ジャングル』に見られるように、画面を埋め尽くす微細な点描や大胆な原色の衝突は、訓練された画家には決して真似できない独特の動植物の気配を放っています。単なる「芸能人の余技」ではなく、美術史の正統な系譜に接続する表現者として認められたことこそが、今日に至る高額評価の根底にあります。