左方優先とは?勘違い事故が多発する交差点の過失割合と見分け方
左方優先とは?勘違い事故が多発する交差点の過失割合と見分け方の背景について、最新情報を基に徹底解説します。
裁判官は、左方優先を盾に無謀な運転をしたドライバーをどのように断罪しているのでしょうか。実際の交差点事故の判例を検証すると、司法の冷徹な判断基準が浮き彫りになります。
東京地方裁判所の民事交通訴訟判決(平成29年11月判決等)をはじめとする数々の確定判決において、裁判所は一貫して「見通しの利かない同幅員交差点における減速義務の不履行」を厳しく指弾しています。ある事例では、同幅員の交差点に左方から進入した乗用車が、右方から進入してきた軽トラックと衝突しました。左方車のドライバーは「法定速度内で走行しており、左方優先である以上、相手が交差点手前で止まるべきだった」と主張しました。
しかし裁判長は、現場が左右の見通しの利かない交差点であった点を指摘。「道路交通法第42条1号により徐行義務が課されているにもかかわらず、減速せずに交差点へ進入した過失は極めて重大である」として、左方車でありながら過失割合45%を認定しました。過失割合で相手をわずかに上回ったとはいえ、愛車の修理費や通院費のほぼ半分を自己負担する結末となったのです。
近年では、高解像度のドライブレコーダーが標準装備されたことで、交差点手前での「ブレーキランプの点灯タイミング」や「ブレーキを踏んだ位置」「交差点進入時の車速(GPSログ)」がミリ秒単位で証拠化されます。「自分は左側だったから」という抽象的な主張は、客観的走行データの前に脆くも崩れ去る時代となっているのです。