旧高野家住宅(甘草屋敷)が重要文化財に選ばれた3つの理由と見どころ完全ガイド
旧高野家住宅(甘草屋敷)が重要文化財に選ばれた3つの理由と見どころ完全ガイドに関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。
旧高野家住宅が一年で最も華やぐのが、毎年2月中旬から4月中旬にかけて開催される「甲州市えんざん桃源郷 雛飾りと桃の花まつり」のシーズンです。この期間、歴史ある主屋の畳敷きの大広間には、天井から無数のつるし雛(つるし飾り)が吊り下げられ、江戸・明治・大正・昭和の各時代を生き抜いた貴重な雛人形が一堂に並びます。
甲州のつるし雛は、子どもの無病息災や良縁、五穀豊穣を願って地域の人々が一針一針手縫いで仕立てたものです。桃、巾着、猿っ子、ふくろうなど、一つひとつの飾りに込められた意味を探るのも鑑賞の醍醐味です。
特に圧巻なのは、江戸時代中期の豪壮な空気を今に伝える享保雛(きょうほうびな)と、吹き抜けの大空間を覆い尽くす色鮮やかなつるし雛のコントラストです。重厚な古民家の陰影の中に浮かび上がる雅やかな赤や金の花びらは、息をのむほどの美しさを誇ります。写真愛好家や家族連れで終日賑わうため、落ち着いて撮影や鑑賞を楽しみたい場合は、平日の開館直後(午前9時台)の訪問が推奨されます。