自民党総裁選を左右する党員票の仕組みとドント計算・逆転劇の真相
自民党総裁選を左右する党員票の仕組みとドント計算・逆転劇の真相を徹底追究! 読者が気になる トピックの裏側を分かりやすく展開します。
党員票の仕組みを正確に理解するうえで避けて通れないのが、議席配分などで広く用いられる「ドント方式」による計算です。総裁選の党員票は都道府県ごとに勝者を決める小選挙区制ではなく、「全国47都道府県で投じられた党員投票の有効票を合算し、議員票と同数の票を各候補者の得票数に応じてドント方式で比例配分する」という厳格なルールで処理されます。
計算の具体的な手順は次の通りです。まず各候補者が全国で獲得した総得票数を1、2、3、4……と整数で順に割っていきます。その計算結果(商)を大きい順に並べ替え、議員票と同数(例えば380票)に達するまで1票ずつ候補者に割り振っていきます。
この計算方法の最大の特徴は、得票率の端数が切り捨てられにくく、得票の大きさにほぼ正比例して票が分配される点にあります。特定の地域で大勝しても全国規模で票が伸び悩めば配分数は頭打ちになり、逆に全国で満遍なく票を集めた候補者が着実に票を積み上げます。速報段階で開票率が数パーセント動くだけで、ドント計算の境界線上にある1票が候補者間を行き来するため、各選対本部は開票完了まで張り詰めた緊張を強いられます。