皇居・長和殿の全貌|全長160Mの内部構造と防弾ガラスの歴史
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皇居宮殿(新宮殿)は、正殿(せいでん)、豊明殿(ほうめいでん)、連翠(れんすい)など複数の殿舎で構成されていますが、その中で最も長大で、国民にとって最も馴染み深い建物が長和殿です。昭和43年(1968年)10月に竣工し、翌1969年から供用が開始されました。
設計の中核を担ったのは、日本モダニズム建築の巨匠として名高い建築家の吉村順三です。吉村は「国民に開かれた皇室の舞台」というコンセプトのもと、伝統的な寝殿造りや書院造りの意匠を鉄骨鉄筋コンクリート造の近代建築へと昇華させました。長和殿の大きさは全長約163メートル、軒高約7.8メートル。広大な宮殿東庭(約4,500坪)に対して圧迫感を与えず、背景の木々と調和するように計算された横長のプロポーションは、半世紀以上が経過した現在も色あせない美しさを放っています。
建物の由来と歴史を辿ると、「長和」という名称は中国の古典や日本の古典文学に由来し、「永く平和が続くこと」「人々の和が長く保たれること」を願って名付けられました。宮殿東庭に立つと、長大な庇(ひさし)が描く直線美と、銅板葺きの屋根が織りなす陰影に圧倒されます。