昭和のアウトロー精神が交錯した奇蹟のTv劇『傷だらけの天使』—半世紀を経ても色あせないキャストたちの光と影
昭和のアウトロー精神が交錯した奇蹟のTv劇『傷だらけの天使』—半世紀を経ても色あせないキャストたちの光と影に関する深掘り解説を分かりやすく解説いたします。
修を狂信的なまでに慕う弟分、乾亨を演じた水谷豊の演技もまた、視聴者の心に爪痕を残し続けている。「アニキ!」という独特の甲高い叫び声、リーゼント頭に革ジャンをまとった前のめりな姿勢。水谷が作り上げた亨の姿は、無知ゆえの滑稽さと、あまりにも純粋な哀愁を同居させていた。
後に国民的刑事ドラマ『相棒』で冷静沈着な杉下右京を演じる水谷豊の原点がここにある。最終話、ドラム缶の中で死んでいく亨の冷たさと、それを夢の島へ運ぶ修の姿。二人の圧倒的な演技が織りなしたクライマックスは、半世紀を経た今見返しても息をのむ残酷さと美しさに満ちている。