天ぷらをカラッと揚げる方法|ベチャつく原因を解消するプロの極意

天ぷらをカラッと揚げる方法|ベチャつく原因を解消するプロの極意の方法について徹底ガイドします。実践的なガイドをチェックしてください。

「レシピ通りの分量で作っているはずなのに、なぜかカラッと揚がらない」という疑問に対する答えは、衣の内部で起きるグルテンの形成と、油鍋の中で起きる水分の閉じ込め現象にあります。天ぷらとは、単に食材を油で加熱する調理法ではなく、「衣で食材を包み込み、内部の水分で蒸しながら、衣自身の水分を油中へ瞬間的に蒸発させる脱水・蒸し料理」です。

家庭で揚げた天ぷらが油っぽくベタついてしまう最大の原因は、小麦粉(薄力粉)に含まれる2つのタンパク質「グリアジン」と「グルテニン」が水と混ざり合い、網目状の粘り成分であるグルテンを過剰に作り出してしまうことにあります。グルテンの網目構造が強固になると、衣の中の水分が外へ抜け出せなくなります。結果として、水蒸気が油に弾かれて衣内部にこもり、揚がった直後から自分の蒸気で衣を湿らせ、ベチャベチャな状態へと変貌してしまうのです。

さらに見落とされがちなのが、家庭用コンロ特有の熱量不足と鍋の小ささです。専門店では大容量の銅鍋と高火力のバーナーを用いるため、冷たいタネを入れても油の温度が揺らぎません。一方、一般的な家庭用天ぷら鍋に一度にたくさんのタネを投入すると、油の温度が一気に20℃〜30℃以上も急降下します。適正温度を下回った油の中では、衣の水分が気化するスピードよりも衣が油を吸い込むスピードが上回り、結果として「油浸し」の天ぷらが完成してしまうという物理的な罠が存在しています。

佐藤 大輔

佐藤 大輔

シニアコンテンツプロデューサー

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

Share this article
Twitter Facebook Pinterest