競走馬は引退後に馬刺しになる?食肉化の真相と屠殺割合の現実
競走馬は引退後に馬刺しになる?食肉化の真相と屠殺割合の現実の詳細について、最新情報を基に徹底解説します。
なぜ、愛情を注いだ馬を食肉市場へ出さざるを得ないのか。現場の馬主や牧場関係者を取材すると、そこには「冷酷さ」ではなく、莫大な維持費という経済的現実が横たわっています。
競走馬の寿命は通常25歳から30歳前後です。現役を退く年齢が平均3歳から6歳だとすれば、引退後には約20年以上の余生が残されています。馬を1頭養老牧場や預託施設で生かし続けるために必要なコストの内訳は以下の通りです。
- 毎月の基本預託料・飼料代:8万〜15万円(牧草、濃厚飼料、敷料など)
- 削蹄・装蹄費:1回あたり約1万〜2万円(月1〜2回の定期メンテナンス)
- 定期獣医治療・ワクチン代:年額10万〜20万円(疝痛や歯の治療費は別途高額)
- 年間維持費:約120万〜200万円
- 20年間の生涯余生コスト:2,400万〜4,000万円
「賞金を稼げなくなった馬に、個人で毎年150万円以上を20年間払い続けられる人間がどれだけいるだろうか」。ある美浦トレーニングセンター所属の元調教助手は、自著やメディアの現場取材で苦渋に満ちた胸中を吐露しています。「走らない馬を抱え続ければ、牧場も馬主も破産し、今いる現役馬や従業員の生活が崩壊してしまう。経済動物である以上、どこかで線引きをしなければ産業として成立しない」という現場の葛藤は、決して外野から倫理観だけで断罪できるものではありません。