不気味の谷現象はなぜ起きる?心理メカニズムと最新克服技術を徹底解剖
不気味の谷現象はなぜ起きる?心理メカニズムと最新克服技術を徹底解剖の真相について、最新情報を取りまとめてご紹介します。
「不気味の谷」という概念は、東京工業大学の名誉教授であるロボット工学者・森政弘(もり まさひろ)氏が、1970年に雑誌『エナジー』に寄稿した画期的な論文『不気味の谷(The Uncanny Valley)』において初めて提唱しました。
森氏は、ロボットが外見や動作において人間に似てくるにつれて、観察者の抱く「親和感(親近感)」がどのように変化するかをグラフ化しました。産業用ロボットのような無骨な機械から、愛らしいおもちゃのロボット、義手へと外見が人間に近づくにつれ、好感度は右肩上がりに上昇します。ところが、類似度が90%前後の「ほぼ人間だがわずかに非人間的」という臨界点に達した瞬間、好感度は急激にゼロを下回り、強烈な嫌悪感や恐怖の谷底へと転落します。
そして、完全に生身の人間と見分けがつかないレベル(類似度100%)に到達したときに初めて親和感が再び頂点に達します。このグラフに現れる深いV字の落ち込みこそが「不気味の谷」です。森氏は当時、技術者たちに対して「安易にロボットの外見を人間に似せようとせず、第1のピーク(適度なデフォルメによる親しみやすさ)に留めるべきだ」と警鐘を鳴らしました。