T字路は直進優先の嘘!道交法第36条と過失割合が逆転する条件

T字路は直進優先の嘘!道交法第36条と過失割合が逆転する条件の注目されている理由を丁寧にまとめました。全体像を一目で把握できます。

さらに多くのドライバーを混乱させるのが、住宅街の路地などで頻発する「見通しの利かない、一時停止標識も中央線もない、道幅が全く同じT字路」での優先関係です。

道交法の条文を厳格に照合した場合、T字路一時停止なしの優先ルールはどう機能するのでしょうか。直進車と突き当たりからの右折車が対峙する場面において、T字路直進と右折の優先順位を定めた道交法第37条(交差点右折等の優先関係)には「交差点で右折する車両は、直進または左折しようとする車両の進行を妨害してはならない」とあります。

これだけを聞くと「やはり直進優先ではないか」と考えがちです。しかし、問題は突き当たりから「左折」して直線路へ合流してくる車と、直線路を走る車との関係、さらには交差点の進入位置関係です。道幅が完全に同じで優先標識がない場合、直線路を走る車にとって突き当たり路から左折(または右折)してくる車が自車の「左手」に見える状況では、T字路左方優先の適用が議論の対象になります。

ただし、裁判所が実際の民事訴訟で採用する「別冊判例タイムズ38号(民事交通訴訟における過失相殺率の認定基準)」の運用では、道幅が同等で規制標識もない場合、丁字路交差点事故の基本過失割合は「突き当たりの進入路側:直線路側=70:30(または80:20)」からスタートすることが通例です。これは「直線道路を直進する車両のドライバーは、交差路が突き当たりである以上、進入車の速度が落ちている、あるいは安全を確認してから合流してくるだろうと期待するのが自然である」という信頼の原則が加味されているためです。

しかし、これはあくまで「双方が適切な速度で走り、道幅に差がない場合」の机上の計算にすぎません。突き当たり路側の車線に優先関係が生じる条件が一つでも加われば、この過失割合は一瞬で反転します。

山本 拓海

山本 拓海

ヘルス&ウェルネスアドバイザー

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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