六法全書とは?実は6法だけじゃない収録数の真相と選び方の極意
六法全書とは?実は6法だけじゃない収録数の真相と選び方の極意について知っておくべき 注意点を分かりやすく解説いたします。
世間の多くが抱く最大の誤解は、「六法全書=日本の6大法律をまとめたコンパクトな本」というイメージです。しかし、六法全書の意味を正確に紐解くと、この「全書」という言葉にこそ編纂者たちの矜持が込められていることが分かります。
そもそも「六法」とは、日本法体系の根幹をなす6つの基本法典を指します。
- 日本国憲法:国家の最高法規であり、人権保障と統治機構の骨格を規定
- 民法:私人間の財産や契約、家族関係(婚姻・相続など)の基本ルール
- 商法(会社法含む):営利活動や企業取引、会社の設立・運営を規律
- 刑法:犯罪の成立要件と国家による刑罰の基準を明文化
- 民事訴訟法:民事紛争を裁判で解決するための手続法
- 刑事訴訟法:国家権力による犯罪捜査と裁判手続を適正に行うための手続法
これら実体法(権利義務そのものを定める法)と手続法(権利を実現する手続を定める法)が対をなし、社会生活のあらゆる局面を規律する基本構造が形作られています。しかし、六法全書に収録されている法律の一覧を確認すると、労働基準法、不正競争防止法、道路交通法、著作権法、さらには各種行政法規や主要な国際条約に至るまで、実社会で機能する1,000件以上の現行法令が上下2巻、計1万ページ前後にわたり緻密に収載されています。
つまり、基本となる六法を土台に据えつつ、「日本で運用されている全法令の主要体系を余すところなく集大成した書物」だからこそ「六法全書」と命名されているのです。「6つしか載っていない」と思い込んで実物を手にとった初学者が、辞典どころではない厚みと重量に圧倒されるのは、法律の世界では定番の通過儀礼となっています。