腓骨筋腱炎のテーピングで治らない真相と痛みを防ぐ正しい貼り方
腓骨筋腱炎のテーピングで治らない真相と痛みを防ぐ正しい貼り方の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。
足首の外側に違和感を覚え、市販のテープをガチガチに巻き固めたにもかかわらず、一向に症状が好転しないどころか歩行すら辛くなる事例が頻発しています。この問題の核心について、足外科を専門とする整形外科医やトップアスリートを支えるアスレティックトレーナーへの取材を進めると、驚くべき共通の盲点が浮かび上がってきました。腓骨筋腱炎が治らない理由の第1位は、痛む部位そのものを強く圧迫し、腱と支帯(腱を押さえるバンド状の組織)の摩擦係数を自ら跳ね上げている点にあります。
腓骨筋は、すねの外側から外くるぶしの後ろを通り、足の外側や足裏へと回り込む細長い筋肉です。外くるぶしの裏側という急なカーブを描くプーリー(滑車)構造を通るため、もともと機械的ストレスを受けやすい宿命を持っています。足首の捻挫予防と同じ感覚で非伸縮のホワイトテープを使って患部を外側から強く押さえつけると、腱が骨の溝に激突し、炎症を起こしている腱鞘をさらに押し潰してしまうのです。
さらに見逃せないのが、長腓骨筋と短腓骨筋の損傷部位の混同です。小指の付け根付近が痛む短腓骨筋腱付着部炎のテーピングと、くるぶしの真裏からアキレス腱側が痛む長腓骨筋腱炎のテーピングでは、制動すべきベクトルが異なります。足首が内側に倒れ込む「回内(オーバープロネーション)」や、外側に体重が逃げる「回外(サピネーション)」の運動連鎖を見極めずに貼られたテープは、腱への牽引ストレスを何ら軽減できていないのが現場で起きている真実です。