なぜ雪洞を「ぼんぼり」と読む?雛人形の灯りに隠された意外な由来と真相

なぜ雪洞を「ぼんぼり」と読む?雛人形の灯りに隠された意外な由来と真相について押さえておきたい ポイントを分かりやすく解説いたします。

雛人形を飾る際、多くの親御さんが頭を悩ませるのが「雪洞を置く正確な位置」と「男女の左右差」です。SNSや知恵袋などでは毎年、「ぼんぼりの位置が左右逆転していた」「お雛様の顔が影になってしまった」といった投稿が後を絶ちません。

一般社団法人日本人形協会の指針や有職故実に従うと、基本的な配置ルールは以下の通りです。

  • 配置段:親王(殿と姫)が鎮座する最上段の両脇外側。
  • 前後の位置関係:男雛・女雛の真横、あるいはわずかに「斜め前(約15〜30度外側)」に引いて配置するのが鉄則。人形の真後ろに置くと顔に影が落ち、逆に前に出しすぎると主役であるお人形の手元や衣装を隠してしまいます。
  • 左右の格式:関東雛(向かって左に男雛、右に女雛)でも、古式ゆかしい京雛(向かって右に男雛、左に女雛)でも、雪洞自体の左右の形に厳密な性別の区別はありません。ただし、絵柄に「紅白梅」が描かれている特注品の場合、「左近の桜、右近の橘」の配置にならい、向かって左に桜(紅)、向かって右に橘(白または緑)を配するのが正しい飾り方となります。

ここで一つ、昭和から続く有名な誤解を正しておく必要があります。昭和10年に発表された童謡『うれしいひなまつり』の歌詞には「あかりをつけましょ ぼんぼりに / お内裏様と お雛様 / 二人ならんで すまし顔」とありますが、作詞者のサトウハチロー氏が生前認めている通り、本来「内裏様」とは最上段の男女一対を指す言葉であり、男雛だけを指す言葉ではありませんでした。同様に「明かりを灯しっぱなしにすると婚期が遅れる」という言説も後世の俗信(迷信)に過ぎず、夜間は安全のために消灯するのが本来の節度ある扱い方です。

鈴木 陽菜

鈴木 陽菜

テックライター兼ウェブディレクター

暮らしを豊かにする便利アイテムや時短アイデアを中心に、実用的な情報をお届けします。

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