精液検査の基準値と見方の真実!Who最新指標と改善法を徹底解説
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精液検査を正しく評価するうえで、世界共通の物差しとなっているのが世界保健機関(WHO)が発行する『ヒト精液検査と処理のための検査室マニュアル』です。現在、国内外の生殖医療専門クリニックで広く運用されているのは、従来の第5版から基準値が改訂された第6版のガイドラインです。この数値を理解するうえで最も重要なのは、これが「妊娠のための必要十分条件」ではなく、自然妊娠に至ったカップルの男性データを統計処理した「下位5パーセンタイル(下限基準値)」を示している点にあります。
検査項目WHO最新基準値(第6版・下限値)旧基準値(第5版)との比較専門医療機関における見解・臨床的意義精液量1.4 mL 以上1.5 mL 以上(微減)前立腺や精嚢の分泌機能、射精路の開通性を反映。採取時のこぼれにも影響される。精子濃度1,600万 / mL 以上1,500万 / mL 以上(微増)造精機能の指標。下回ると乏精子症と診断されるが、総精子数との掛け合わせが重要。総精子数3,900万 / 射精 以上3,900万 / 射精 以上(据え置き)1回の射精で排出される精子の総量。濃度が低くても液量でカバーできる場合もある。総精子運動率42% 以上40% 以上(微増)動いている精子の全体割合。前進運動率(PR: 30%以上)の質的評価がより重視される。精子正常形態率4.0% 以上(厳格基準)4.0% 以上(据え置き)クルーガーの厳格基準に基づく頭部・頸部・尾部の完全性。96%が奇形でも正常範囲内。精子生存率54% 以上58% 以上(微減)動いていない精子が「死滅」しているのか「動かないだけ」なのかを色素排除法で判定。
日本生殖医学会が策定するガイドラインや臨床現場のコンセンサスにおいても、これらの基準値は「合否判定テスト」ではありません。数値が基準を下回っている状態は「自然妊娠が成立するまでに要する期間が統計的に長くなる傾向がある」ことを示唆しているに過ぎず、絶対的な不妊を証明するものではないという事実を押さえておく必要があります。