負圧とは?仕組みと正圧との違い・ドアが重い原因を専門家が解説

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空間の気圧を語るうえで、すべての基準となるのが地球を取り巻く空気の重み、すなわち「大気圧」だ。海面水準における標準大気圧は1013.25hPa(ヘクトパスカル)=101,325Pa(パスカル)と定義されている。この基準大気圧と比べて対象空間の圧力が低くなっている状態を「負圧」、逆に高くなっている状態を「正圧(せいあつ)」と呼ぶ。

気体には「圧力の高い場所から低い場所へと移動して均一になろうとする」という絶対的な物理特性が存在する。室内の空気を機械的に強制排出すると、室内の空気分子の密度が薄まり、屋外の大気圧よりも圧力が下がる。このとき生じる大気圧との圧力差(ΔP)のメカニズムによって、外気が壁の隙間や開口部から室内へと勢いよく押し込まれる。これが負圧の基本的な発生原理だ。

一方、正圧はその正反対の現象である。ファンを使って外部から強力に空気を送り込むと、室内の気圧が外気より高まり、隙間から外へ向かって空気が絶えず吹き出す。密閉された部屋で埃の侵入を徹底的に拒む現場では正圧が選ばれ、内部の汚染物質やウイルスを外へ漏らしたくない現場では負圧が選ばれる。どちらが優れているかではなく、空気の流れを内向きにするか外向きにするかという目的の違いに過ぎない。

小林 直樹

小林 直樹

トレンドリサーチャー

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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