境界性人格障害が治るきっかけとは?寛解した人の共通点と回復の真実
境界性人格障害が治るきっかけとは?寛解した人の共通点と回復の真実の基礎知識と応用に迫る! 専門的な視点で紐解きます。
ネット上に残された当事者の闘病記や「治った」と報告するブログの記録を検証すると、壮絶な苦悩の果てにどのように見捨てられ不安を克服したのか、生々しいリアリティが浮かび上がってきます。
かつて激しい自傷と過量服薬を繰り返していたある元当事者の女性(30代)は、個人ブログで回復のプロセスをこう綴っています。
「誰かと連絡が数時間取れないだけで『見捨てられた、死にたい』と錯乱していた頃は、相手を全盲信するか全否定するかの極端な世界に生きていた。ある時、主治医から『相手が返信できないのは、あなたを嫌いになったからではなく、相手の生活があるからだ』と事実を紙に書き出す作業を徹底させられた。自分の妄想と現実の出来事を切り分ける訓練を何百回も重ねるうちに、胸の激痛が『ただの不安という感情の波』に過ぎないと気づいた」
克服者たちに共通する心理的変容は、物事を「全か無か」「敵か味方か」でしか捉えられないスプリッティング(二分法的思考)の緩和です。人は完璧ではないし、時に冷たく見えることがあっても、それは自分を憎んでいるわけではないという「曖昧さ・グレーゾーン」を受け入れる耐性が身についた時、見捨てられ不安はその牙を抜かれます。
また、回復者の多くが「生活の基盤をひとりの人間に依存させない仕組み」を作っています。アルバイトや定時制の仕事、趣味のサークル、オンラインの創作コミュニティなど、自尊心を支える拠点を複数に分散させることで、仮にひとつの人間関係が揺らいでも自分の世界全体が崩壊しない防波堤を築き上げています。