コート紙を選ぶべき理由とは?特徴や厚さの選び方を印刷のプロが徹底解説
コート紙を選ぶべき理由とは?特徴や厚さの選び方を印刷のプロが徹底解説の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉でご紹介しています。
万能に見えるコート紙ですが、物理的なコーティングが施されているがゆえの重大な弱点が存在します。これを理解せずに仕様を決定すると、印刷物がまったく機能しなくなる事故に直結します。
最大の落とし穴となるのが、コート紙の筆記適性とデメリットです。コート紙の表面は滑らかな顔料塗工層で覆われており、親油性の印刷インクは定着しやすいものの、液体の浸透性は極めて低く抑えられています。そのため、水性ボールペンや水性サインペンで書き込むと、インクを弾いて文字がかすれるか、いつまでも乾かずに手や服を汚してしまいます。油性ボールペンであっても、表面の平滑さによってペン先のボールが滑り、インクが出にくくなるトラブルが頻発します。
特に危険なのが、チラシの隅に「お申し込み用紙」「アンケート記入欄」「受領サイン欄」を設けているケースです。コート紙を選んでしまうと、回答者がペンで記入できず、回収率が著しく低下するという構造的損失を招きます。また、日付印やスタンプを押す運用がある場合も、朱肉が乾くまでに数分〜数十分を要し、重ねた瞬間に裏移りしてしまいます。鉛筆による筆記も芯が滑ってほとんど色が乗りません。書き込ませる導線がある制作物には、最初から上質紙または筆記性に優れた微塗工紙を指定するのが鉄則です。