赤いスイートピー誕生の真相と花言葉|名曲が生んだ奇跡の品種を徹底解説
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日本のポップス史において不朽の名作として愛され続ける松田聖子さんの楽曲『赤いスイートピー』(1982年リリース、作詞:松本隆、作曲:呉田軽穂こと松任谷由実)。春の訪れとともに誰もが口ずさむこの名曲ですが、赤いスイートピーの歴史と真相を紐解くと、発表当時は鮮烈な赤色をしたスイートピーが市場に存在していなかったという驚くべき事実に行き当たります。
作詞を手がけた松本隆氏は、当時の特番インタビューや回想録において「春らしいイメージと語感の響きの美しさからイマジネーションで紡ぎ出した」と明かしています。当時、市場に流通していたスイートピー(学名:Lathyrus odoratus、和名:ジャコウエンドウ/麝香豌豆)は、淡いピンクや紫、白色、赤紫がかったトーンが主流であり、楽曲が想起させるような「鮮明な純赤色」の切り花は実在しなかったのです。
しかし、この大ヒットを契機に「本物の赤いスイートピーをこの手で咲かせたい」という情熱を燃やしたのが、国内の熱心な花き農家たちでした。特に三重県伊勢市の生産者や宮崎県日南市(太陽農園など)の育種家を中心としたグループは、交配と選抜を幾度となく繰り返しました。赤色色素(アントシアニン系)の発色を安定させ、花弁のフリル形状や茎の強度を保ちながら改良を重ねること実に約18年。2002年(平成14年)12月、ついに濁りのない鮮やかな純赤品種(「スカーレット」など)の育成・品種登録に成功し、歌の世界が現実の植物として結実したのです。