個人事業主の家族給与「専従者とは」?知らなきゃ損する節税と落とし穴
個人事業主の家族給与「専従者とは」?知らなきゃ損する節税と落とし穴の具体的な内容に迫る! 専門的な視点でまとめました。
青色事業専従者給与は「届出さえ出せばいくらでも経費にできる」わけではありません。所得税法第57条では、支払う給与が「その労務の対価として相当であると認められる金額」でなければならないと定められており、過大な部分は経費として否認されます。
実務における専従者給与の相場と目安
現場の実務において、専従者給与の相場は月額8万円〜15万円(年間96万円〜180万円程度)に設定されるケースが多く見られます。
- 月額8万円台(年間100万円以下):専従者本人に所得税・住民税がほとんどかからず、源泉徴収の手間も最小限に抑えられます。事務作業や簡単な補助業務を行っている場合の安全圏です。
- 月額10万円〜15万円(年間120万〜180万円):フルタイムに近い形で仕入れ、接客、営業補助、経理全般を担当している場合の標準的な設定です。配偶者控除(38万円)を手放しても十分に世帯手取りが増加するラインです。
- 月額20万円以上(年間240万円超):専従者が専門資格(宅建、調理師、美容師、看護師など)を保有し、事業の中核業務を担っている場合に検討されます。第三者を雇った場合と同等以上のスキルと稼働時間を証明できる客観的資料が必要です。
適正金額を決める3つの判断基準
税務署から「給与が高すぎる」と指摘されないために、以下の客観的証拠を揃えておくことが肝要です。
- 同種同規模の事業における従業員給与:ハローワークや求人サイトで、地域の同業種・同職種の平均時給・月給相場を調査し、資料を保存しておく。
- 専従者の従事状況と職務内容:単なる家事の合間の手伝いではなく、「どのような業務を1日何時間、月に何日行ったか」を記録する。
- 事業の収益状況:事業全体の利益が200万円しかないのに、専従者に年間180万円を支払っているような不自然な設定は、実質的な利益調整とみなされ否認リスクが跳ね上がります。