ベイカー町とはどこ?米花町との違いや聖地ロンドンの現在を徹底解剖
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世界中のミステリファンやコナンファンが目指す聖地巡礼において、外すことができない要所がロンドン地下鉄のベイカー・ストリート駅(Baker Street tube station)です。1863年に開業した世界最古の地下鉄路線「メトロポリタン鉄道」の原点であり、レンガ造りのドーム状プラットフォームには今なお160年以上前の煤煙の記憶が染み付いています。駅構内のタイル壁面にはパイプをくわえたホームズの横顔シルエットが無数にあしらわれており、駅を出る前から巡礼の高揚感を味わえます。
駅から地上へ出ると、通りの出口には堂々たるシャーロック・ホームズの銅像が佇んでいます。そこから北へ徒歩数分の距離にあるのが、聖地の中核である「シャーロック・ホームズ博物館(The Sherlock Holmes Museum)」です。
ここで多くの人が驚くのが、「221B」という番地に隠されたトリックです。アーサー・コナン・ドイルが小説を執筆していた1880年代当時、ベイカー街の番地は85番地程度までしか割り振られておらず、「221B」は読者からの苦情を避けるために設定された完全な架空の住所でした。その後、1930年代の大規模な区画整理によって番地が拡張された際、偶然にも219番地から229番地一帯を金融機関のアビー・ナショナル銀行が取得することになりました。
結果として、世界中からホームズ宛てに届く膨大な手紙を処理するため、銀行側が専門の「ホームズ秘書」を雇用して返信業務を行っていたという逸話は有名です。現在の博物館は実際には239番地付近の歴史的建造物に位置していますが、ウェストミンスター特別区の特例許可を受け、正面玄関に誇らしげに「221B」の看板を掲げています。
館内に足を踏み入れると、ヴィクトリア朝当時の家具や暖炉、ヴァイオリン、薬品棚が寸分違わず再現されており、まるで先ほどまでホームズとワトソンが議論を交わしていたかのような臨場感に包まれます。2026年現在、博物館の入場チケットはオンライン完全事前予約制が標準化されており、当日券の入手は極めて困難です。旅行を計画する際は、渡航の数週間前に公式ポータルサイトから希望時間帯のスロットを確保しておくことが必須となります。