神階と位階の最高峰「正一位」の深層!偉人たちが求めた称号の謎
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歴史に名を残した英傑たちのなかで、正一位を極めた代表格といえば徳川家康と菅原道真である。ふたりの足跡は、この最高位が持つ重みを如実に物語っている。
戦国乱世に終止符を打ち、幕府を開いた徳川家康。彼が生前に得た位階は正二位右大臣、のちに太政大臣であったが、正一位の神号「東照大権現」を賜ったのは死後のことだ。NHK大河ドラマ『どうする家康』でも描かれた通り、家康の死後、その神格化を巡って天海と以心崇伝が激しい主導権争いを繰り広げた。日光東照宮に祀られた家康に正一位が贈られた背景には、徳川の支配を永劫のものとするための周到な宗教的・政治的演出があった。
一方、平安京を怨霊の恐怖で震撼させた菅原道真もまた、悲劇の死を遂げたのちに正一位太政大臣を追贈された。NHK大河ドラマ『光る君へ』で鮮烈に描かれた藤原貴族たちの権謀術数。その政争に敗れ、大宰府で非業の死を遂げた道真を、朝廷は恐れた。度重なる天変地異や要人の急死を「道真の祟り」と恐れ慄いた貴族たちは、怒りを鎮めるために最高位を差し出さざるを得なかったのだ。正一位は、ときに権力者が抱く恐怖の深さを測る尺度でもあった。