久米宏が壊し、作った「夜の常識」——テレビ報道の金字塔が2026年のいま、改めて問いかけるジャーナリズムの正体

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同番組が果たしたもう一つの大きな貢献は、複雑な社会問題を「誰もが理解できる視覚言語」へと翻訳した技術革新だ。

湾岸戦争、東西冷戦の終結、バブル崩壊、そして阪神・淡路大震災。世界と日本が激動した90年代、スタジオには巨大な地図や特注の模型、CGが溢れかえった。中東の複雑な情勢を、フセイン大統領とブッシュ大統領の顔写真パネルと巨大ボードで紐解く解説は、中学生でも理解できるほど明快だった。

さらに革命的だったのが、スポーツコーナーにおける「プロ野球1分スロー」だ。投手の指先の微妙な変化やバットの軌道を、高精度スローカメラで追い、一瞬のドラマを浮き彫りにした。それまで単なる結果報告だったスポーツニュースを、人間の肉体美とドラマの極致として切り取る手法は、のちのすべてのスポーツ報道の標準装備となった。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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