世界一高い物は何か?1グラム数千兆円の物質と超高額人工物の全貌

世界一高い物は何か?1グラム数千兆円の物質と超高額人工物の全貌とは一体何なのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

物質の微細な質量ではなく、「完成されたひとつの物体」として世界で最も高価なものは何でしょうか。その答えは、地上ではなく上空400キロメートルの軌道上にあります。世界一高額な人工物は「国際宇宙ステーション(ISS)」です。

公式発表資料および関係各国の予算決算データによると、1998年の建設開始から現在までに投じられた総建造・運用費用は1500億ドル(約22兆5000億円)を超えています。なぜここまで高額になったのか。その主因は、地上の工場で組み上げた建造物をそのまま打ち上げたのではなく、数十回に及ぶスペースシャトルやロケットの打ち上げを通じて宇宙空間でモジュールを結合し続けた輸送費の莫大さにあります。さらに、宇宙空間という極限の放射線と真空下で飛行士が生活するための生命維持システム、電力供給用の巨大ソーラーパネルなど、人類の最高峰技術を惜しみなく投入した結果の数字です。

地上における人類の文化遺産に目を向けると、美術品の頂点にはレオナルド・ダ・ヴィンチの傑作とされる油彩画『サルバトール・ムンディ(救世主)』が君臨しています。2017年にニューヨークのクリスティーズで開催されたオークションにおいて、手数料込みで4億5030万ドル(当時の日本円で約510億円)という、美術品取引史上前代未聞の天文学的数字で落札されました。オークション関係者の証言によると、サウジアラビアの王室関係者が競り落としたとされ、現存するダ・ヴィンチの絵画が20点足らずしかないという圧倒的な歴史的希少性と、国家レベルのオイルマネーがぶつかり合った末の狂乱劇でした。

自動車界の最高峰は、2022年にRMサザビーズが非公開で開催したオークションで落札された1955年製メルセデス・ベンツ 300 SLR「ウーレンハウト・クーペ」です。メルセデス・ベンツ博物館が所有していた秘蔵のプロトタイプ2台のうち1台が市場に放出され、落札額は1億3500万ユーロ(約182億円)に達しました。これまで首位を維持していたフェラーリ250GTOの落札記録(約70億円〜80億円)を倍以上の差で更新し、「走るモナ・リザ」と呼ばれる名車の歴史的価値が証明された瞬間でした。

高橋 健太

高橋 健太

ライフスタイル編集者

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。

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