「テレビを見ると馬鹿になる」は本当か 最新脳科学とメディアの真実
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では、現代科学はこの長年の疑問にどのような結論を出しているのだろうか。認知脳科学の領域では、長時間の受動的視聴が脳の構造に与える影響について、客観的なデータが集積されつつある。とりわけ注目を集めているのが、ハーバード大学医学大学院をはじめとする国際的な研究機関による脳画像解析のプロジェクトだ。
研究結果が示しているのは、「視聴時間」と「脳の反応」の明確な相関関係である。1日に数時間以上にわたって受動的な映像刺激を受け続けると、前頭前野の機能低下や、言語性IQに関わる神経回路の発達遅延が観測されるケースがあるという。特に、脳が発達段階にある小児期や青年期において、一方的な情報入力に長時間晒されると、自発的な問題解決能力や情動のコントロールを担う領域の活動が鈍化することが実証されている。長時間の放置的な視聴が脳の構造的変化を引き起こすという意味で、古い俗説はあながち全面的な間違いとは言えない一面を持っている。