伝説のゲイ雑誌G-Mens休刊の真相と熊系カルチャーの現在地
伝説のゲイ雑誌G-Mens休刊の真相と熊系カルチャーの現在地の全貌を分かりやすくまとめてご紹介します。
日本のクィア史を語る上で、ジーメンとゲイカルチャーの歴史は切り離すことができません。同誌が登場する以前、1970年代から続く日本のゲイ商業誌の歴史は、『薔薇族』(第二書房)や『さむそん』『アドニス』などが中心であり、文芸調の叙情性やSM・フェティシズム、あるいは線の細い美青年像が大きな潮流を占めていました。
そこに登場した『G-MENS』は、従来のゲイ像を根底から覆します。提示されたのは、作業着、柔道着、髭、逞しい肉体、脂肪と筋肉を兼ね備えた「野郎」の圧倒的な存在感でした。これが今日に続く熊系ガチムチカルチャー発祥の巨大な震源地となったのです。
当時、欧米で勃興していた「ベア(Bear)カルチャー」に呼応しつつも、日本の柔道家や肉体労働者の無骨さを融合させたビジュアル表現は、読者に強烈な肯定感を与えました。「痩せ型で中性的な美少年でなければ愛されない」という無言の同調圧力に苦しんでいた多くのゲイ男性にとって、日常の延長線上にある屈強な男らしさは、自らの身体と欲望を肯定するための画期的なアイコンとなったのです。