純米大吟醸と大吟醸の違いを徹底解明!味・値段の差と失敗しない選び方
純米大吟醸と大吟醸の違いを徹底解明!味・値段の差と失敗しない選び方の主要なニュースをコンパクトにまとめました。全体像を一目で把握できます。
「アルコールを添加している酒は薄められた偽物」「翌日頭痛がする安酒の象徴」といったネガティブな印象を持つ消費者はいまだに少なくありません。この根強い偏見は、昭和中期の物資不足時代に横行した「三増酒(三倍増醸清酒)」の記憶が引き継がれていることに起因します。しかし、現代の特定名称酒における醸造アルコールの有無とその投入理由は、コスト削減などではなく、純粋な「香味の芸術的コントロール」にあります。
杜氏や発酵学の専門家が指摘する最大の技術的理由は、「香りの抽出」です。醪(もろみ)の中で酵母が生み出すカプロン酸エチル(リンゴ様の香り)や酢酸イソアミル(バナナ様の香り)といった吟醸香の芳香成分は、水に溶けにくくアルコールに溶けやすい親油性の性質を持っています。上槽(搾り)の直前にごく微量の高純度醸造アルコールを加えることで、酒粕に吸着されて捨てられてしまうはずだった華やかな香りを液中に引き出すことができるのです。
もうひとつの理由は「後味のキレ(軽快感)の創出」です。アルコールが加わることで醪の余分な発酵が抑制され、酒質が重くならず、舌の上をサラリと滑り落ちるような引き締まったアフターテイストが生まれます。現に、全国の蔵元が腕を競い合う「全国新酒鑑評会」で金賞を受賞する酒の多くが大吟醸酒である事実は、アルコール添加が高度な技術を要する洗練された技法であることの揺るぎない証明です。