窪塚洋介のキングはなぜ今も伝説なのか?Iwgp怪演秘話と現在を解明
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石田衣良の同名小説を原作とする本作において、初期プロットに描かれていた安藤タカシは「理知的で冷徹、筋肉質で非の打ち所がない美青年」という王道の不良グループリーダーでした。しかし、オーディションや初期の打ち合わせを経て池袋ウエストゲートパークのキングを任された窪塚洋介は、全く異なるアプローチを選択します。
池袋ウエストゲートパークで窪塚洋介の年齢は当時わずか20歳。1998年のドラマ『GTO』で演じた優等生・菊池善人役で脚光を浴びていた若手有望株でしたが、本人は既存のステレオタイプな不良像をなぞることを拒否しました。当時の特番インタビューや自著・手記で語られた証言によると、窪塚は「ただ怖いだけのヤクザの真似事なら、自分が演じる意味がない。つかみどころがなく、何を考えているか分からないからこそ、周囲が圧倒されるリーダー像」を模索したといいます。
この窪塚洋介の安藤タカシに対する役作りは、脚本を手掛けた宮藤官九郎とメイン演出を務めた堤幸彦のクリエイティビティを激しく刺激しました。宮藤官九郎の軽妙洒脱な台詞回しと、堤幸彦監督のトリッキーなカメラワークが融合。当初の台本にあったシリアスな台詞を、窪塚が飄々とした脱力トーンで演じることで、ドラマ版独自の「狂気を纏ったトリックスター」が完成したのです。