簿価とは?時価との決定的な違いと投資・確定申告で損しない必須知識
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事業用のパソコン、機械設備、社用車、建物といった固定資産は、購入して終わりではありません。時間の経過や使用に伴ってその価値が少しずつ失われていくため、税法で定められた「法定耐用年数」にわたって費用を分割計上していく減価償却を行います。
減価償却が行われるたびに、資産の帳簿価額は減少していきます。例えば、30万円で購入したパソコンの減価償却費を毎年7万5,000円ずつ計上する場合、帳簿上の簿価は1年目に22万5,000円、2年目に15万円と段階的に目減りしていきます。
耐用年数をすべて経過した資産であっても、帳簿上の金額が完全にゼロになるわけではありません。日本の会計慣行および税務上、資産台帳から完全に抹消されない限り、帳簿上に「備忘価額1円」を残す取り決めが存在します。
「なぜ1円だけ残すのか」と疑問を持つ方も多いはずです。その理由は極めて実務的で、価値がゼロになったからといって帳簿から消してしまうと、その資産が社内に現存していること自体を把握できなくなるためです。備忘価額1円として残すことで、現物が現場で稼働している事実を台帳上で管理し、将来破棄または売却した際に適切な除却処理を行えるように設計されています。
個人事業主が青色申告で確定申告における資産の帳簿価額を記載する際にも、この備忘価額のルールは同様に適用されます。全額償却したからといって勝手に資産欄から削除してはならず、現物を廃棄するその日まで1円の簿価を維持し続けるのが正規の手続きです。