空気の熱伝導率はなぜ驚異的に低い?断熱の仕組みと数値を徹底解剖
空気の熱伝導率はなぜ驚異的に低い?断熱の仕組みと数値を徹底解剖について詳しく解説いたします。詳細な分析をチェックしてください。
空気を利用した断熱を考える上で混同しやすいのが、「熱伝導率」と「熱伝達率」の違いです。この2つを取り違えると、実際の熱移動を見誤ることになります。
熱伝導率が「物質内部の熱の伝わりやすさ」という静的な物性値であるのに対し、熱伝達率は「固体表面と流体(空気や水)の間でやり取りされる熱の移動しやすさ」を表す指標です。空気そのものの熱伝導率は小さくても、空気が自由に動ける空間があると、暖まった空気が軽くなって上昇し、冷たい空気が下降する「自然対流」が発生します。
対流が起きると、気体分子が熱を抱えたまま移動して固体の表面に熱を直接受け渡すため、熱伝達率が一気に跳ね上がります。強風の日に体感温度が急激に下がるのも、肌表面の暖かい空気層が吹き飛ばされ、強制対流によって熱が急速に奪われるからです。どんなに空気の熱伝導率が低くても、「対流を起こさせないサイズに空間を小さく区切る」設計がなされていない場合、断熱効果は激減してしまいます。