通州事件の真相に迫る|1937年の悲劇が日中戦争を泥沼化させた理由
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通州事件が日中戦争(支那事変)の展開に及ぼした影響は計り知れません。最も重大だったのは、日本国内における対中感情の急速な硬化です。
事件の一報が日本の新聞各紙で大々的に報道されると、「非道な暴挙」「同胞の虐殺」として世論は激昂しました。それまで日本政府や陸軍内部には、事態を華北の一部地域に限定して収拾を図ろうとする「不拡大派」も一定の勢力を保っていましたが、通州の惨劇によって世論も軍部も一気に「暴支膺懲(暴虐な中国を懲らしめる)」の強硬論一色へと塗り替えられました。
この世論の沸騰を背景に、近衛文麿内閣は軍の増派を決定。戦火は華北から上海へと飛び火し(第二次上海事変)、両国はもはや後戻りできない全面戦争の泥沼へと突入していくことになりました。