鼻の下ニキビができる原因と痛い理由|面疔との違いと正しい治し方
鼻の下ニキビができる原因と痛い理由|面疔との違いと正しい治し方の要点を詳しく解説してご紹介します。
「頬のニキビは平気なのに、鼻の下だけは触れるだけで涙が出るほど痛む」と感じる方が大半を占めます。この鼻の下のニキビが痛い理由は、顔面解剖学上の神経網と皮膚の薄さに明確な根拠があります。
鼻の下(人中周囲)は、脳神経の一つである三叉神経の第2枝(上顎神経)から分岐する「眼窩下神経」の末梢枝が極めて高密度に張り巡らされています。知覚過敏エリアとも呼べるこの領域では、毛穴内部でわずかな炎症性浮腫(腫れ)が生じただけでも、周囲の知覚神経受容体が強く圧迫されます。さらに、鼻の下は皮下組織の脂肪層が非常に薄く、すぐ下に口輪筋という強靭な表情筋が存在します。会話や食事、笑うといった日常動作のたびに筋肉が収縮し、炎症を起こしている毛穴を内側から締め付けるため、ズキズキとした拍動性の激痛が継続するのです。
医学界で古くから「危険三角(デンジャー・トライアングル)」と呼ばれる鼻根部から両口角を結ぶ三角地帯に、鼻の下は完全に合致します。このエリアの静脈網は弁を持たず、頭蓋骨内部の内頸静脈や海綿静脈洞へと直結しているため、重症化した感染が深部に波及しやすいハイリスクゾーンとして皮膚科医が厳戒態勢をとる場所でもあります。