慣習法とは?成文法との違いや裁判で通用する法的効力を徹底解説
慣習法とは?成文法との違いや裁判で通用する法的効力を徹底解説とはどのようなものなのか? 主要なファクトを簡潔に解説します。
法律問題の解決において裁判官が判断の根拠とする基準を「法源」と呼びます。日本は明治維新以降、大陸法(ドイツ法・フランス法)の流れを汲んで成文法主義を採択しているため、法源の第一位は国会が制定する法律をはじめとする成文法です。しかし、法律の条文だけで万物流転する現実世界の全事象を予測・記述することは不可能です。そこで登場するのが不文法たる慣習法、判例法、そして条理です。
実定法上、日本の民事司法において慣習法を公認している中核条文が「法の適用に関する通則法3条」です。同条は「公の秩序若しくは善良の風俗に反しない慣習は、法令の規定により認められたもの又は法令に規定されていない事項に関するものに限り、法律と同一の効力を有する」と明記しています。成文法に隙間があるとき、公序良俗に反しない慣習法は法律そのものと全く同じ効力を発揮します。
さらに「民法92条」では「法令中ノ公ノ秩序ニ関シナイ規定ト異ナル慣習ガアル場合ニ、法律行為ノ当事者ガソノ慣習ニ依ル意思ヲ有シタト認メラレルベキトキハ、ソノ慣習ニ従フ」と定められており、契約実務における任意規定の適用を慣習が覆すことすら認めています。不文法は成文法の下流にある弱小ルールではなく、法体系を柔軟に回すための決定打として機能しています。