爪が膨らむ「ばち状指」の正体|肺がん・心疾患の初期サインと見分け方
爪が膨らむ「ばち状指」の正体|肺がん・心疾患の初期サインと見分け方の概要と注目ポイントを一挙に解説しました。
ばち状指を引き起こす基礎疾患は多岐にわたりますが、統計上その約70〜80%は呼吸器系の病変に起因しています。次いで循環器系、消化器系が続きます。
呼吸器疾患においては、肺がん(特に非小細胞肺がんの一種である肺腺がんや扁平上皮がん)が代表格です。さらに、肺胞の壁が線維化して硬くなる難病である間質性肺炎(特発性肺線維症)や、慢性的な気道感染を伴う気管支拡張症、肺膿瘍などでも高頻度に認められます。間質性肺炎では、肺でのガス交換効率が低下して慢性的な低酸素血症に陥るため、ばち状指が病状進行の客観的指標となることもあります。
循環器疾患における心疾患の症状としても見逃せません。先天的なチアノーゼ性心疾患(ファロー四徴症など)や、心臓の内膜に細菌が感染して疣贅(ゆうぜい)を形成する「感染性心内膜炎」では、血流異常とともにばち状指が形成される典型例として知られています。さらに、肝硬変などの慢性肝疾患や、クローン病・潰瘍性大腸炎といった炎症性腸疾患(IBD)でも末梢血管の拡張に伴い出現することがあります。