絢香『みんな空の下』歌詞の真実|活動休止前の葛藤と涙を誘う誕生秘話
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2009年4月、絢香は俳優の水嶋ヒロとの結婚会見の場において、デビュー翌年から甲状腺疾患のひとつであるバセドウ病を患っていた事実を公表しました。薬を服用しながら過密なライブや制作活動を続けていたものの、数値の悪化に伴い「歌うことすら困難になる身体の限界」に直面していた当時の苦渋の決断でした。同年末をもってすべての音楽活動を無期限で休止することが発表されたのです。
病状の悪化による激しい動悸や倦怠感と戦いながら、同年7月にリリースされたのが通算10枚目のシングル『みんな空の下』でした。当時タイアップされた花王「アジエンス」のCMソングとしての華やかさの裏で、彼女は「今、この瞬間のありのままの想いを残さなければならない」という強い切迫感を持ってスタジオに入っていました。当時の特番インタビューや手記において、絢香は「自分の病気のこと、離れていく不安、それでも待っていてくれる人たちへの感謝……すべての感情が溢れ出して、ピアノに向かった」と生々しい胸中を明かしています。
自分自身を奮い立たせるだけでなく、病気や人生の困難に直面して立ち止まりそうになっている「誰か」の背中をそっと支えたい――そんな極限状態の中で絞り出されたからこそ、この楽曲には作り物ではない本物の生々しさと温もりが宿っています。