チーマーとは何だったのか?90年代渋谷の熱狂と現在への系譜

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チーマーの歴史において、最も暗い影を落としているのが「暴走族・関東連合」との関係性です。両者は本来、都市型私服集団と郊外型単車集団という対極の存在でしたが、1990年代半ば、渋谷の莫大な利権とストリートの覇権をめぐって激突することになります。

世田谷区や杉並区を拠点としていた関東連合系の暴走族は、チーマーが支配する渋谷や六本木へ本格的に進出を開始しました。当初は反目し合っていたものの、暴走族側の圧倒的な組織的暴力と凶暴性の前に、横のつながりだけで成立していたチーマー各チームは次第に制圧されていきます。

結果として、チーマーの有力幹部たちは暴走族勢力に降るか、あるいは自ら暴走族側と盃を交わして同盟を結ぶ道を選びました。この「チーマーの持つ都市型人脈・ビジネス感覚」と「暴走族の持つ凶悪な暴力装置」の融合こそが、2000年代以降に日本の裏社会を席巻する「半グレ(準暴力団)」の直接的な母体となったのです。

彼らは成人後、従来の暴力団のような組事務所や代紋を持たず、IT企業、イベント企画、飲食店経営、闇金融、特殊詐欺グループなどを巧みに偽装しながら地下経済へと浸透していきました。六本木クラブ襲撃事件をはじめとする一連の凶悪事件の当事者たちの多くが、90年代のチーマーや関東連合の出身者であったことは、警察白書や司法判決でも明確に示されています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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