侍ジャパン歴代監督の勝率一覧!王貞治から栗山・井端弘和までの全真相
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小久保体制のバトンを受け継いだ稲葉篤紀監督は、前体制のヘッドコーチを務めていた経験を活かし、チームの結束力を極限まで高めました。2019年の第2回プレミア12で悲願の優勝を飾ると、新型コロナウイルス感染拡大による1年延期という前代未聞の事態に見舞われた東京五輪に挑みました。
五輪のプレッシャーはWBCとは異質です。「自国開催」「金メダル以外は失敗」という逃げ場のない包囲網の中、稲葉監督は選手一人ひとりの心理的安全性に配慮し、ベンチ内のムード作りに心を砕きました。結果は5戦全勝での金メダル獲得。悲願を達成した稲葉監督は、グラウンドで涙を流し、大会終了後に惜しまれつつ勇退しました。この退任もまた、「五輪金メダルという最大の目標を達成した今、後進に道を譲るべき」という極めて自然な引き際でした。
そして2021年末、侍ジャパンの歴史を決定づける指揮官が登場します。栗山英樹監督です。国立大学出身、教員免許を保持し、現役引退後はキャスターとして長年野球を言葉で伝えてきた異色の経歴を持つ名将は、日本ハム監督時代に大谷翔平の二刀流を二人三脚で開花させた実績がありました。
栗山監督の凄みは、その「圧倒的な熱量と対話力」です。メジャーリーグでスーパースターとなった大谷翔平選手、さらにはサンディエゴ・パドレスの精神的支柱であったダルビッシュ有投手を直接口説き落としました。さらに、日系人メジャーリーガーであるラーズ・ヌートバー選手の招集に踏み切ったのは、栗山監督の卓越した国際感覚と情熱の賜物です。手紙を書き、何度も海を渡り、「日本の野球の未来のために力を貸してほしい」と真摯に訴えかけました。
2023年WBCでの栗山采配は、まさに「信じる力」の結晶でした。不振を極めた村上宗隆選手をスタメンから外さず、準決勝メキシコ戦の9回裏、誰もがバントを予想した場面で「ムネ、思い切って行ってこい」と打席に送り出し、劇的な逆転サヨナラ打を呼び込みました。決勝のアメリカ戦、9回表に大谷翔平投手がマイク・トラウト選手を空振り三振に打ち取って世界一を決めた瞬間、栗山監督が見せた安堵の表情は世界中に配信されました。大会後、契約延長を望む球界の声をよそに、栗山監督は「世界一になったら辞めると決めていた。これが私の最後のユニフォーム」と即座に退任。この潔さこそが、名将の伝説を不動のものにしました。