食の欧米化はなぜ起きた?戦後給食の真相と生活習慣病リスクの盲点
食の欧米化はなぜ起きた?戦後給食の真相と生活習慣病リスクの盲点についての真相をお届けします。
日本の食卓が欧米化を推し進めたもう一つの巨大なドライバーは、流通革命と「食の外部化」です。
農林水産省の消費者行動調査によると、現代の家庭において「米をとぎ、出汁を取り、魚を焼き、煮物を炊く」という伝統的な調理工程は、タイムパフォーマンス(タイパ)を重視する生活者から敬遠される傾向が加速しています。スーパーの惣菜コーナー、コンビニエンスストアの中食、そしてファミリーレストランやファストフードといった外食産業が提供するメニューは、油と調味料を巧みに使った高脂質・高カロリーなものが大半を占めます。
この食生活の変容は、個人の健康にとどまらず、国家の安全保障問題へと直結しています。それが食の欧米化と食料自給率低下の不可分な関係です。
日本の農地は水田に適しており、米に関しては今なおほぼ100%の自給が可能です。しかし、欧米型の食生活に不可欠な「小麦・牛肉・豚肉・油脂・乳製品」を生産するためには、膨大な輸入トウモロコシや大豆といった濃厚飼料が必要となります。牛を太らせるための飼料を海外からの輸入に依存している以上、どれほど国内で国産牛を肥育しても、カロリーベースの計算上、自給率は上がりません。
世界的な気候変動による穀物不作、地政学的リスクに伴う物流網の寸断、歴史的な為替変動に直面する今、脂質と輸入穀物に過度に依存した欧米型の食生活は、私たちの生命線を海外に握られている極めて危うい状態にあると言わざるを得ません。