渋谷・宇田川町はなぜ人を惹きつける?治安とグルメ・再開発の全貌
渋谷・宇田川町はなぜ人を惹きつける?治安とグルメ・再開発の全貌の真相や最新動向に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。
宇田川町のアイデンティティを理解するうえで欠かせないのが、その独特な歴史と由来です。
「宇田川」という町名は、かつてこの地を流れていた渋谷川の支流「宇田川」に由来します。代々木方面から現在の井の頭通りに沿って流れ、渋谷川へと合流していたこの小川は、昭和の東京オリンピック(1964年)前後に完全暗渠化(地下化)されました。現在私たちが歩いている緩やかな傾斜のある道や蛇行する路地は、かつての川筋そのものです。
戦後、闇市からの復興期を経て、1970年代に西武百貨店や渋谷PARCOが進出。「公園通り」や「スペイン坂」といった魅力的なネーミングとともに、セゾングループを中心とした文化戦略によって若者の街としての地位を確立しました。続く1990年代には、ピーク時で300軒以上のレコード店がひしめき合い、名実ともに世界の音楽流通の中心地へと登りつめます。
音楽配信の普及によって一度は店舗数が激減したものの、2020年代以降のアナログレコードブームの再燃により、HMV record shop 渋谷やタワーレコード渋谷店(隣接地区)などを中心に、宇田川町のレコードカルチャーは再び脚光を浴びています。川が削った谷の地形に、時代ごとのカルチャーが堆積してできた街、それが宇田川町です。