ベイカーパンツとは?由来やカーゴとの違い・大人の垢抜け着こなし術

ベイカーパンツとは?由来やカーゴとの違い・大人の垢抜け着こなし術とはどんな影響があるのか? 専門的な分析を丁寧に紐解いて紹介します。

ベイカーパンツ(Baker pants)とは、フロントに施された大きめの外付けポケット(パッチポケット)と、バックのフラップ付きポケットを備えたワークパンツの一種です。裾にかけてストンと落ちるストレートシルエットが多く、デニムやチノパンと並ぶ定番ボトムスとして定着しています。

その名称の由来については、大きく分けて2つの有力な説が語り継がれてきました。ひとつは「パン職人(Baker)が作業時に穿いていたパンツ」という説です。大きなポケットに小麦粉や道具を入れやすく、汚れてもタフに洗える実用性からそう呼ばれるようになったと言われています。日本国内のアパレル業界では、この親しみやすい呼称が一般化しました。

しかし、服飾史の実態をたどると、もうひとつの側面であるユーティリティパンツの歴史と経緯を無視することはできません。ベイカーパンツのベースとなったのは、1950年代に米軍で採用された戦闘・作業両用パンツ「OG-107(Olive Green 107)」です。過酷な野戦や陣地構築などの雑務をこなす兵士に支給されたこの作業着は、軍の補給記録において「ユーティリティパンツ」や「ファティーグパンツ」と分類されていました。

ベトナム戦争などを経て大量に民間に払い下げられた際、パン屋や家具職人といった市井のワーカーが日々の仕事着として愛用し始めたことで、「ミリタリー」と「ワーク」の文脈が自然に融合。機能美を極めた日常着として、現在のベイカーパンツの地位が確立されたのです。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

最新のテクノロジーと生活デザインの融合をテーマに、国内外の最新トピックを発信しています。

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