有利子負債Ebitda倍率は何倍が危険?金利上昇で露呈する財務リスクの真相

有利子負債Ebitda倍率は何倍が危険?金利上昇で露呈する財務リスクの真相に関する主要な事実を丁寧にまとめました。専門的な情報をチェックしましょう。

金融機関の貸出現場やPEファンド(プライベート・エクイティ・ファンド)の投資審査会議では、決算書に記載された倍率をそのまま鵜呑みにすることはありません。現場で繰り広げられる生々しい審査の裏側には、公表データからは見えない「補正」のプロセスが存在します。

都内大手バイアウトファンドのシニアディレクターは、デューデリジェンスの現場について次のように証言します。

「売り手側から提出される資料のEBITDAは、ほぼ確実に『下駄』を履かされています。役員報酬の私的流用戻し入れや、単発の大型受注、事業売却益などの一過性収益を足し合わせ、正常収益力を実態の1.3〜1.5倍に膨らませて提示してくる案件が後を絶ちません。我々が最初に行うのは、それらをすべて削ぎ落とす『正常化EBITDA』の算出です。見せかけのEBITDAで計算された4倍の案件を精査した結果、実態は9倍に達しており、買収を即座に見送った事例もあります」

また、メガバンクの融資審査部で審査役を務める幹部は、近年の審査厳格化についてこう指摘します。

「2026年に入り、政策保有株式の売却加速や資本コストを意識した経営(PBR改革)が浸透したことで、銀行側も『担保があるから貸す』という姿勢を完全に改めました。金利が1%上昇しただけで、EBITDA有利子負債倍率が7倍を超えている企業の多くはインタレスト・カバレッジ・レシオ(事業利益÷支払利息)が急落します。信用格付け判定のアルゴリズムにおいても、有利子負債EBITDA倍率の悪化は即座に内部格付けの引き下げ、ひいては貸出金利スプレッドの拡大や融資枠の圧縮へと直結する仕組みになっています」

現場が見ているのは単なる比率ではなく、「もし明日、主力製品の価格競争が激化しても、キャッシュフローで元利金を期日通りに返済し続けられるか」という極限のストレステスト結果です。

中島 亮太

中島 亮太

写真家・フォトエディター

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。

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