ヘイトスピーチとは?どこからが違法?誹謗中傷との違いや罰則を完全解説
ヘイトスピーチとは?どこからが違法?誹謗中傷との違いや罰則を完全解説の詳細について、最新情報を取りまとめてご紹介します。
日本における国の基本法として、2016年(平成28年)6月に施行されたのがヘイトスピーチ解消法(正式名称:本邦外出身者に対する不当な差別的言動の解消に向けた取組の推進に関する法律)です。同法は「不当な差別的言動は許されない」と宣言し、国や自治体に対して実態把握、相談体制の整備、教育・啓発活動の実施を義務付けています。
ただし、この法律自体には直罰規定(罰則)が設けられていません。憲法21条が保障する「表現の自由」への過度な制約や、検閲・萎縮効果を生むリスクを懸念する慎重論が根強かったため、理念法としてのスタートを切った経緯があります。
民事裁判の領域では、厳しい司法判断が下されてきました。京都朝鮮第一初級学校(当時)の周辺で繰り返された街宣活動をめぐる訴訟において、最高裁は2014年、人種差別撤廃条約を引用し、当該街宣が民法上の不法行為に当たると認定。約1200万円の損害賠償と学校周辺での街宣禁止を命じた高裁判決を確定させました。
この表現の自由をめぐる判例は、「いかに表現の自由が重んじられるべき基本的人権であっても、他者の人格権を根底から否定する差別扇動行為までは保護されない」という法理を明確に打ち立てたメルクマールとなっています。