諏訪大社上社本宮に本殿がない真相|ご利益と4社巡り完全攻略
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インターネット上の旅行ブログやスピリチュアル関連の記事で頻繁に見かけるのが、「諏訪大社上社本宮の御神体は、南西にそびえる標高1,650mの守屋山である」という言説です。しかし、この解釈には重大な事実誤認が含まれています。
諏訪大社の公式見解および社史の記録において、「守屋山そのものを直接の御神体と定めた公式文書」は存在しません。本宮が拝しているのは、幣拝殿の直裏にある「宮山」と称される10万坪の社叢原生林、ならびにその境界に位置する御神木や巨石(硯石)です。守屋山は地理的に本宮の背後遠方に位置しているものの、古神道的な視線が向かう先はあくまで境内直結の神域の山麓部です。
なぜ「守屋山御神体説」が広まったのか。そこには諏訪の土着神である「洩矢神(モリヤノカミ)」と、外来神として諏訪入りを果たした「建御名方神」の国譲り神話、さらには神仏習合期に山岳修験道の影響を受けた民俗信仰が複雑に交差した背景があります。古代の神話的ロマンと神社神道における厳密な祭祀体系を切り分けて理解することこそ、諏訪信仰の本質に迫るための重要なリテラシーといえます。