愛猫の口臭放置は寿命を削る?猫の歯周病の真相と最新治療費・予防策

愛猫の口臭放置は寿命を削る?猫の歯周病の真相と最新治療費・予防策とはどのようなものなのか? 詳しい意味を整理してお届けします。

猫の歯周病治療をめぐり、飼い主が最も躊躇する要因が「全身麻酔への恐怖」と「不透明な医療費」です。

日本小動物歯科研究会をはじめとする国内外の獣医学会は、「無麻酔での歯石除去は危険であり、医学的メリットがない」との統一見解を公表しています。サロン等で行われる無麻酔スケーリングは、恐怖で暴れる猫を強く保定し、目に見える歯冠部の歯石を削るに過ぎません。歯周病の本丸である「歯周ポケット深部のプラーク除去」ができないばかりか、スケーラーで歯のエナメル質を傷つけて細菌が付着しやすくなり、暴れた拍子に口腔内を刺傷する事故のリスクを孕んでいます。

適切な処置を行うには、気管チューブを挿管して誤嚥を防ぐ全身麻酔が必須です。もちろん、麻酔に絶対の安全はありません。しかし現代の獣医療では、事前の血液検査、胸部X線、心エコー検査によって個々のリスクを徹底的にスクリーニングし、術中も生体モニターで厳密に管理することで、偶発事故の発生率は極めて低く抑えられています。

気になる治療費の相場ですが、動物病院は自由診療であるため施設や処置内容によって大きく変動します。一般的な費用の内訳と総額の目安は以下の通りです。

  • 術前検査費用(血液生化学検査・レントゲン等):約15,000円 〜 25,000円
  • 吸入麻酔管理料・静脈点滴・モニタリング料:約15,000円 〜 30,000円
  • 歯科処置(スケーリング・ルートプレーニング・研磨):約20,000円 〜 35,000円
  • 抜歯処置料(抜歯本数やフラップ形成の難易度による):1本あたり約3,000円 〜 15,000円
  • 術後投薬(抗生剤・消炎鎮痛剤・疼痛管理):約5,000円 〜 10,000円

軽度のスケーリングのみであれば総額4万〜6万円程度で収まることもありますが、重度の歯周病で多数の臼歯を抜歯し、歯科用X線撮影を何枚も撮影する場合は総額10万〜15万円以上に達するのが臨床のリアルな実態です。「痛がる前に早く連れて行けば数分の一の費用で済んだ」という事実は、すべての飼い主が知っておくべき現実と言えます。

林 結菜

林 結菜

ライフスタイル編集者

エンタメ・カルチャー業界の深掘り取材を得意とし、現場のリアルな声をお伝えします。

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