ベンチプレスで肩が痛い原因は?前側の激痛を防ぐフォーム改善法

ベンチプレスで肩が痛い原因は?前側の激痛を防ぐフォーム改善法とは一体何なのか? 背景や要点を簡潔に解説します。

肩の痛みを根本から断ち切るためには、関節の解剖学的アライメントに沿った痛めないベンチプレスのフォームを再構築することが不可欠です。小手先の重量設定を見直す前に、まずは以下の2大要素を抜本的に修正しなければなりません。

1. ベンチプレス肩甲骨の寄せ方:内転と下制の連動

ベンチプレスにおける土台は背中であり、胸のアーチです。「肩甲骨を寄せる」という指示は広く知られていますが、単に背骨側に寄せる(内転)だけでは不十分です。重要なのは、肩甲骨を「寄せて、下げる(内転+下制)」動作です。

肩甲骨を下制(お尻の方向へ引き下げる)させずにバーベルを受けると、肩がすくんで僧帽筋上部に力が入り、肩峰下腔が極端に狭まります。ラックに仰向けになったら、まず肩を耳から遠ざけるようにグッと引き下げ、その状態をキープしたまま胸を張り、肩甲骨同士を背骨に向かって引き寄せます。このポジションを固定することで、肩関節の前面がベンチ台に対してフラットに保たれ、上腕骨頭の前方突出を物理的にブロックできます。

2. ベンチプレスの正しい手幅と前腕の角度

手幅(グリップ幅)の設定ミスも、関節破壊を招く典型的なトリガーです。広すぎるワイドグリップは胸へのストレッチ感を強調できますが、ボトムポジションで肩関節の内旋と過度な水平伸展を強い、腱板へ強烈な負担をかけます。

安全な基準となるのは、「バーを胸に下ろしたボトムポジションにおいて、前腕(肘から手首)が床に対して垂直になる手幅」です。一般的には肩幅の約1.5倍、バーベルの81cmラインに薬指または小指を合わせる設定から微調整するのが理想とされています。ボトムで肘が手首よりも内側に入ったり、逆に外側へ開きすぎたりしている場合、トルクが肩関節へと逃げて靭帯を痛める原因になります。

3. バーベルの降ろす位置と肘の角度(脇の開き)

挙上ラインの迷いも関節の衝突を誘発します。首元や鎖骨の近くに向かってバーを下ろそうとすると、自然と脇が90度近くまで開き、肩関節を著しく痛めます。安全なバーベルの降ろす位置は、乳頭のラインからみぞおちの上部(胸骨の下端付近)です。

体幹と上腕の角度(脇の開き具合)は、およそ45度から75度の間に収めるのがバイオメカニクス的に最も安全です。横から見たときにバーが垂直ではなく、ラックから胸のみぞおちへとわずかに斜め前方に下り、再び弧を描きながら目線の真上へと押し戻される「逆J字軌道」を描くことが肩を守る鉄則です。

松本 悠斗

松本 悠斗

サステナビリティ研究家

マネー知識やキャリア形成に役立つノウハウを、初心者にも分かりやすく解説するのが得意です。

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