肩甲骨の奥が痛む正体とは?肩甲背神経の絞扼と最新治し方を徹底解剖
肩甲骨の奥が痛む正体とは?肩甲背神経の絞扼と最新治し方を徹底解剖とはどのようなものなのか? 背景や要点を丁寧に紐解いて紹介します。
肩甲骨と背骨をつなぎ、肩甲骨を内側へと引き寄せる役割を担うのが「大菱形筋」と「小菱形筋」です。背中が凝ったと感じるとき、まさに張り詰めているのがこの筋肉群ですが、なぜここにマッサージが効かないのでしょうか。その鍵を握るのが、菱形筋を支配している肩甲背神経の特殊な解剖学的ルートです。
肩甲背神経は、首の骨(頚椎C5)から出た後、首の横にある中斜角筋(ちゅうしゃかくきん)という筋肉の筋線維を貫通、あるいはその間をすり抜けるようにして背中側へと下行します。その後、肩甲挙筋の深部を通り、大・小菱形筋の裏側へと潜り込んでいきます。つまり、菱形筋痛みの原因そのものが筋肉の過労ではなく、上流に位置する中斜角筋肩甲背神経の絞扼ポイントで神経が締め上げられていることにあるわけです。
首が前に突き出たストレートネックや長時間のPC作業が続くと、中斜角筋は常に過緊張を強いられます。硬直した中斜角筋にギュウギュウと締め付けられた神経は虚血状態に陥り、その支配下にある背中の菱形筋周辺に「チリチリする」「ズーンと重い」「刺すように痛む」といった放散痛を送り続けます。これが肩甲背神経絞扼障害の典型的なメカニズムです。問題の上流(首)を放置して下流(背中)だけを揉んでも、蛇口が壊れた水漏れを雑巾で拭き続けているようなもので、根本的な解決には至りません。