尾上眞秀こと寺島まほろの覚悟!母しのぶと挑む伝統芸能の最前線
今注目を集めている 尾上眞秀こと寺島まほろの覚悟!母しのぶと挑む伝統芸能の最前線について、多角的な視点を整理して公開しています。
その急成長を誰よりも近くで、誰よりも厳格に見つめ続けてきたのが、母であり日本を代表する女優の寺島しのぶだ。名門の家に生まれながら、女性であるがゆえに歌舞伎の舞台に立てなかった彼女が、息子に託した思いは並大抵のものではない。稽古場での母子の関係は、ときに冷徹な師弟のようであり、ときに深い敬意で結ばれた戦友のようでもある。
「舞台に上がれば、助けてくれる親はどこにもいない」。母のその教えを、彼は深く胸に刻み込んでいる。フランス人のアートディレクターである父ローラン・グナシア氏の自由闊達な感性と、母から受け継ぐ芸道へのストイシズム。家庭内で飛び交うフランス語と日本語のリズムが、彼の柔軟な思考力を育んだ。楽屋で宿題と台本を交互に開きながら無邪気に笑う少年と、鏡の前で白粉を引く瞬間に見せる研ぎ澄まされた集中力。その強烈なコントラストこそが、彼の表現に奥行きを与えている。