熱いスマホを冷やす保冷剤は危険!内部結露の真相と正しい緊急冷却術

熱いスマホを冷やす保冷剤は危険!内部結露の真相と正しい緊急冷却術の基本情報から最新動向までをわかりやすく整理しました。

熱を持った端末を手にした際、真っ先に思い浮かびがちな「保冷剤で冷やす」「冷蔵庫や冷凍庫に入れる」という手段は、修理業界において最も恐れられているNG行為です。その最大の要因は、端末の内部で発生する「内部結露」にあります。

スマートフォンは精密機械であり、防水規格を備えた端末であっても内部には微量な空気が存在しています。高温状態にある端末の外装を急激に冷やすと、内部の空気に含まれる水分が一気に飽和水蒸気量を下回り、微小な水滴となって電子基板や半導体チップの表面に付着します。いわば、真夏に氷水を注いだグラスの外側に水滴がびっしりとつく現象が、密閉されたスマートフォンの中で起こるわけです。

大手スマートフォン修理店の技術責任者は、現場の実態について次のように警鐘を鳴らしています。

「『水に落とした覚えはないのに突然電源が入らなくなった』と持ち込まれる端末の基板を開口すると、水没反応シール(LCI)が真っ赤に変色し、チップ周辺がショートして腐食しているケースが後を絶ちません。詳しくヒアリングすると、大半がゲーム中に保冷剤を押し当てていたという事例です。急激な温度差による内部結露は、水没事故と全く同じ壊れ方を引き起こします」

さらに、リチウムイオンバッテリーは極端な低温環境にも弱く、急激な冷気は化学反応のバランスを崩して急激な電圧降下やセル劣化を招きます。故障した場合はメーカー保証やキャリアの補償サービスでも「過失による水濡れ」と判定され、高額な有償交換を余儀なくされるリスクが極めて高い点に留意しなければなりません。

木村 陽翔

木村 陽翔

テックライター兼ウェブディレクター

デジタルガジェットとスマート家電の検証記事を多数執筆。失敗しないモノ選びを提案します。

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