権利と義務の違いとは?「主張するなら果たせ」は実は間違い?本質を徹底解説
権利と義務の違いとは?「主張するなら果たせ」は実は間違い?本質を徹底解説とはどんな影響があるのか? 詳しい意味を整理してお届けします。
権利や義務の議論を複雑にしている要因の一つに、「自由」や「責任」といった類似概念との混同がある。それぞれの輪郭をクリアに整理しておく必要がある。
まず自由と権利の違いについて。自由とは、他者や国家権力から干渉されずに自らの意思で行動できる状態そのものを指す。これに対し権利は、その自由や利益を侵害された際に、法的な力をもって排除・救済を求められる「制度的後ろ盾」を意味する。
次に権利と責任の違いだ。権利は自分を守り利益を得るための資格だが、責任はその権利を行使した結果として生じる影響を引き受ける道義的・法的な負担を指す。表現の自由を行使して他者の名誉を傷つければ、損害賠償という法的責任を問われることになる。
ここで機能するのが民法第1条第3項に定められた権利の濫用の禁止の原則だ。外形上は正当な権利行使に見えても、他者に損害を与えることだけを目的とした嫌がらせや、社会的妥当性を著しく欠く行為は、法的な保護の対象から外される。自由や権利は無制限ではなく、他者の権利と衝突する地点で自ずと制約を受ける。