早稲田大学演劇博物館の至宝|無料の理由と一般利用の全貌を徹底解説

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早稲田大学のキャンパスマップを広げ、大隈講堂の先へ進むと見えてくるのが早稲田大学 6号館に指定されている演劇博物館です。同館が設立された直接の契機は、近代日本の文学・演劇界に多大な足跡を残した坪内逍遙が、約40年の歳月をかけて全40巻に及ぶ『シェイクスピア全集』の個人完訳を成し遂げたことでした。逍遙の古希(70歳)とこの偉業を祝うべく、当時の各界有志や演劇関係者が広く資金を募り、1928(昭和3)年10月に開館を迎えました。

逍遙自身は開館時の挨拶において「演劇は総合芸術であり、その歴史を文字資料だけでなく、舞台装置、衣装、肉声、身体表現の記録として総合的に保存しなければならない」という先見性に満ちた理念を掲げました。この哲学に共鳴した歴代の役者、劇作家、演出家、コレクターたちが、世代を超えて自らの貴重な遺品や一次資料を寄贈し続けた結果、日本および東洋・西洋の演劇史を網羅する世界最高峰のアーカイブが形成されたのです。

建物の外観自体が演劇の舞台として機能するように設計されている点も見逃せません。16世紀イギリス・ロンドンに実在したエリザベス朝の劇場「フォーチュン座」を模した建築様式を採用しており、正面の張り出し舞台(ステージ)や両翼の桟敷席を模したベランダなど、建物全体が一つの劇場遺産としての強いメッセージを放っています。

山崎 陸

山崎 陸

ガジェット&アプライアンスライター

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